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「新垣三郎先生の講演会に参加して」
笹山園美
12月/07

 10月16日から20日までの5日間、6:30よりSDA主催により新垣三郎先生の特別講演会がヒルトンホテルにて開催されました。題名「死刑囚から牧師へ」だったと記憶します。最初日本人会よりFAXを頂いた時は何の事かわからず又、なぜ5日間?「死刑印から牧師へ」って何?と「私の好奇心を掻き立てた」との単純な動機にて参加させて頂いた4日間でした。

 最初にインパクトのあったお話はやはり戦争のお話しでした。戦争のお話は本当に不安と絶望の毎日。その中で「信じる」ってすごいとも思いました。日本兵士は「日本は絶対降伏しない」と誰もがみんな信じて、戦況へ行き、降伏とわかっていても誰もそんなことは口にせず、ただただ日本兵が助けに来てくれると信じて毎日を過ごす。食料も水も無く、暗い洞窟の中での生活でも「日本国家」が希望だったのでしょうか。戦争のお話を生存者よりお聞きしたのは初めてでしたし、とても新鮮でした。死刑を宣告されてから、未来に希望もなく独房生活していた時、いつ死刑が執行されるのかわからず自分の部屋の前で死刑執行員の足音が止まらないように神に祈る。いつかわからない日を毎日、毎日、ただじっと何もできずに待つのみ。生きることへの執着。先生のお話を拝聴していますと、私の頭の中にその時の映像が走馬灯のように駆け巡っていました。もちろん私の走馬灯は映画やTVから得た創造でしかありません。戦争より人々が受けた傷は兵士、民間人、又敵国のアメリカ人と体の傷より、心の傷を癒すのに時間が掛かること改めて感じました。戦争をご経験なさった方々の貴重な経験を今後の世代へどの様に伝えていくのか?が、私たち中間世代の大きな課題だと痛切に感じました。先生のお話はリアリティーがあり、冗談も交え、あっという間の一時間でした。

 次に印象深かったのが「神の摂理」です。私はクリスチャンでもありませんし、私の宗教っていえば「仏教」でしょうか?と自問自答しているくらいの情けなさです。「神の摂理」の中で先生は自分に起こる全てのことは、神のご計画のうちにあったと気づいた。クリスチャンになる前にあった怒り、恨み、憎しみが、心から許すことができた時、神の恵みと信じ感謝しておられるとお話下さいました。私も何かの本で、「必然の法則」というのを読んだことがあります。 その本には、「人生で起こるどんな問題も、何か大切なことを気づかせてくれるために起こる。 偶然に起こるのではなく起こるべきして必然的に起こる。前向きに愛のある取り組みさえすれば後で必ず「あの問題が起きてよかった。そのおかげで…」と言えるようになる、とありました。先生は自分の中にあった原因を、神と共に解決され、その結果、心の平和を取り戻したのではないでしょうか。心の平和を取り戻し、背中にしょっていた重い荷物を下ろしたとき、どんなに心が開放されたことでしょう。沖縄から父を頼りテニアンへ行き、サトウキビ畑を手伝いながらの生活を送る。その父の勧めで、南洋丁丁立のサイパン実業学校へ入学し、2年後には戦況の中にいる。サイパンへ行かなければ先生の人生はまったく別の人生だったと思います。そこから先生の生活が人生を左右するとは神のご計画だったのでしょうか。死刑因にならなければ聖書との出会いもなかったかも知れません。先生は「死刑因になってしまったから、毎日不安と絶望と戦ったから、聖書の出会いが新鮮だった。」とお話くださいました。そして自分が生を受けて自分に何ができるのか?と思ったときに宣教師の道を選択なさったそうです。一人一人意味があるからこの世に生まれて、人生の課題に取り組んでいかなければならないのかなーと漠然に思ったりもしました。私も人生の課題、豊かさってなんなんだろうと模索中です。

 最終日のお話しは、「感謝と幸せ」がテーマでした。「お金があれば幸せ」と考えがちですが、お金があれば本当に幸せなのでしょうか?売春宿のママさんのお話を拝聴しました。きれいな洋服を着て着飾っていても、心の中は外見とは違い、後ろめたい毎日を送り、人々から罵倒されたママさんの心の中はどんなに辛かったでしょうか。確かお子さんを育てるために売春宿のママさんになられそのお金で育った子供も幸せではなかった、とのお話でした。お金を稼ぐ事が人生の目的になってしまっている方々も大勢います。慌しく過ぎていく日常の生活では何が自分にとって大切なことか、何が幸せかって考える時間がありませんが、今回少しだけ時間を作ってみたくなりました。

 先生のお話と自分を照らし合わせ自問自答しながら過した4日間でしたが、毎日何かしら発見するのが楽しくてとても新鮮でした。今回このような素敵な時間を作って頂いた新垣先生を始めSDAの皆さん、通達を送ってくれた日本人会の皆さん本当にありがとうございました。心より感謝いたします。



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